イタリアの観光地は古くて美しい。イタリアで新しく醜いものを見るなら、ローマの南端にあるEURがお勧め。ムッソリーニによる巨大なオフィスビルとアパートメントは1939年に建築が開始された。1942年に大規模なエキスポ Esposizione Universale di Romaが催されるはずだったが、戦争により建設がストップ、1960年のオリンピックがここで行なわれ、今ではパリのLa Defenseのようだ。 EURまで行く観光客は少ないが、ローマで数日を過ごすなら、ここの博物館を訪れてムッソリーニが夢見た帝国像を見てみるのもよいだろう。 カメラをお忘れなく。ここには珍しい写真スポットが多い。実際ここは衝撃的だ。もしファシズムが戦争に勝っていたら、ヨーロッパやイタリアの都市はどうなっていたのだろうかと考えさせる。 まるでムッソリーニがいまだに人々をコントロールしようとしているかのように、高層ビルが人々を見下ろしている。ムッソリーニが古代ローマを再建しようとしていたというのは湾曲な言い方である。ここの雰囲気は異様だ。 それでも、ショップやバーは繁盛しているようだ。オフィススペースを利用している会社も多い。メインビルはニューヨークのオペラハウスにとてもよく似ている。博物館も面白い。もっとも、ムッソリーニが訪れた時のままのような展示物を見てまわる人は少ない。